耐震性はどこまで追求するべきなのか?

日本は世界でも地震が多くて有名な国のひとつです。しかも多いだけでなく時として大災害に繋がるような大地震が発生する国でもあります。そのため自分が好きなように建てることが可能な注文住宅であったとしても、守らなければならない耐震基準というものが設けられています。従って注文住宅を建てる際には、耐震性ということも頭に入れた設計にしなければなりません。
住宅を地震の被害から守るために決められた耐震基準というのは、耐震強度のことを指しています。耐震基準法では建物の面積や高さ、仕様によって異なる基準が設けられていてその基準を守ることが家族の安全を守ることに繋がります。耐震基準法が日本で初めて設けられたのは1920年ですが、その後何度か改正が行われています。では、耐震基準がきちんと満たされているかどうかということは、何を目安に理解すれば良いのでしょうか。そこで注目したいのが耐震等級ということです。この等級というのは3段階に分けられていて、等級が上がるにつれてその建物は耐震性能が優れているということになります。
等級1の建物では、定められた建築基準法をクリアした程度の耐震性能を持っています。大体数百年に1度発生するような大地震に耐えられる程度の耐震性を表すと言い換えることも出来ます。これが等級2となると等級1の1.25倍、1番性能が良いとされる等級3となると1.5倍の自信がきても倒壊しないということになります。しかしここで是非覚えておきたいのが、その等級は構造計算と壁量計算のどちらを基準にして打ち出した結果であるかということです。構造計算は建物の基礎や柱、梁や床といった建物の構造上重要な部分のすべてについて計算されたものです。一方壁量計算は基本的に木造の建物を対象とし風や自信等の横揺れに対する安全性を検討したものに過ぎません。つまり、壁の量だけが対象となるため建築で安全性が不可欠な基礎や柱等は計算に入っていないという事になります。
従って家の耐震性を追求するのであれば、打ち合わせの際に構造計算をしているのかということをチェックすることが肝心だと言えるでしょう。そして、構造計算をしたという回答が得られたとしても、基準となった耐震等級を把握しておくことが重要あと言えます。例えば等級1ならば、それは壁量計算よりも多少安心であるという程度になります。自信に対する耐震性は、家族を守る重要ポイントなので、妥協しないで理解出来るまで質問しましょう。